AI を使ったことの書き添え方
AI を使ってレポートを書いたときは、どの AI を、何のために、どう使ったのかを書き添えます。書き添える内容、書く場所、書き方の例、記録の残し方、出典として示すときの注意を紹介します。
AI を使ってよい授業でも、どう使ったのかを書き添えるよう求められることが多くなっています。求められていない場合も、書き添えておくと、読み手は、どこまでが書き手自身の仕事なのかを判断できます。
書き方が授業や大学で決められていれば、それに従ってください。
書き添える内容
| 項目 | 例 |
|---|---|
| どの AI か | 使ったサービスの名前(わかれば版やモデル名) |
| いつ使ったか | 使った時期(日付) |
| 何のために使ったか | 構成の点検、反論の洗い出し、用語の理解など |
| どの部分に関わるか | 序論の問いの検討、本論2の反論の節など |
| 自分でしたこと | 本文はすべて自分で書いた、AI の指摘のうち何を採ったか |
書く場所
- レポートの最後(参考文献の前や後)に、「生成 AI の利用について」などの見出しを立てて書く
- 授業で書式が指定されていれば、その場所(表紙、提出のフォームなど)に書く
- 実験や調査で、分析などに AI を使った場合は、方法の節にも書く
書き方の例
生成 AI の利用について
本レポートの作成にあたり、生成 AI(〇〇、2026年10月に利用)を次の目的で用いた。(1) 課題文の指示の読み取りを確かめるため、(2) アウトラインの論理の抜けを指摘させるため、(3) 本論の主張に対する反論の候補を挙げさせるため。AI の指摘は参考にとどめ、採否は筆者が判断した。本文はすべて筆者が執筆し、事実と文献はすべて元の資料で確かめた。
使わなかった場合に「使っていない」と書くよう求められることもあります。
記録を残す
あとで書き添えるときや、先生に尋ねられたときのために、AI とのやりとりを残しておきましょう。
- やりとりの画面や記録を、課題のフォルダに保存しておく(「執筆の準備」)
- どの指摘を採り、どれを採らなかったかを、簡単にメモしておく
記録があれば、自分で考えて書いたことを、あとから示すこともできます。
AI を出典として示すとき
AI の答えは、ふつう事実の出典にはしません(「AI の答えを確かめる手順」)。事実は、元の資料を出典にします。
ただし、AI の出力そのものを分析の対象にする場合(「AI はこの問いにどう答えるか」を調べるなど)は、AI を出典として示すことがあります。APA の書式では、たとえば次のような形が示されています。
OpenAI. (2023). ChatGPT (Mar 14 version) [Large language model].
https://chat.openai.com/chat
年と版は、自分が使ったものを書き、本文中では(OpenAI, 2023)のように示します。URL も、使ったときのものを書きます。なお、APA の書式では、AI の出力の内容を言い換えて文章に使った場合にも、出典として示すよう求めています。これは、AI の出力を使ったことを隠さないための決まりで、AI の答えを事実の根拠にしてよいという意味ではありません。事実については、元の資料を確かめ、その資料を出典にします。
AI の示し方の決まりは、まだ変わりつつあります。使う書式の最新の手引きや、授業の指定を確かめてください。
書き添えれば何をしてもよい、ではない
書き添えは、認められた使い方をしたことを示すためのものです。書き添えたからといって、認められていない使い方が許されるわけではありません。本文を AI に書かせたものを「AI を使った」と書き添えて出しても、自分で書いたレポートにはなりません(「レポートの不正」)。