説明型レポートの書き方:まとめる課題でも、筋を立てる

「〜についてまとめなさい」「説明しなさい」という説明型のレポートでは、自分の意見よりも正確な整理が求められます。それでも、何を明らかにする説明なのかという問いと、整理の観点は必要です。説明型レポートの組み立て方と、よくある失敗を紹介します。

「〜についてまとめなさい」「〜を説明しなさい」という課題は、説明型のレポートです。論証型のレポートとは違い、自分の主張を論じることよりも、学んだ内容や調べた事実を正確に、筋道立てて整理することが求められます(「レポート・論文・エッセイの違い」)。

ただし、「調べたことを並べればよい」わけではありません。説明型のレポートにも、何を明らかにする説明なのかという問いと、どの観点で整理するのかという筋が必要です。

説明型でも、問いと観点を立てる

課題が「減衰説と干渉説について説明しなさい」だとします。このままでは、何をどこまで書けばよいかが決まりません。

  1. 説明の問いを立てる:「減衰説と干渉説は、忘却の原因をそれぞれどう考え、どこが違うのか」
  2. 整理の観点を決める:「原因をどう考えるか」「何を予測するか」「どんな証拠があるか」
  3. 観点ごとに、正確な情報を集める:教科書や文献で確かめる(「文献の探し方」)

問いと観点が決まると、説明に何を入れ、何を入れないかが決まります。観点ごとに表にしてみると、整理しやすくなります。

観点減衰説干渉説
忘却の原因時間の経過で、記憶の痕跡が薄れる前やあとに覚えたほかの記憶が、思い出すことを妨げる
予測経過時間が長いほど、忘却が進む前後に似た内容を多く学ぶほど、忘却が進む
主な証拠時間とともに忘却が進むという結果(エビングハウスの忘却曲線など。ただし、干渉でも説明できる)学習後の睡眠の実験など(ただし、睡眠中の記憶の定着でも説明できる)

組み立て

部分書くこと
序論何を説明するのか(説明の問い)と、どの観点で整理するのか
本論観点ごとに、正確に説明する。観点の順番は、序論で示したとおりに
結論整理してわかったこと(共通点と違い、残っている問題など)をまとめる

説明型のレポートでも、序論・本論・結論の役割と、段落の組み立て方は論証型と同じです(「構成」「パラグラフ・ライティング」)。

結論では、新しい意見を持ち出すのではなく、整理したことから言えることを書きます。「二つの説は、忘却の原因を、時間そのものに求めるか、時間のあいだの経験に求めるかで分かれる」のように、説明全体をまとめる一文があると、レポートが締まります。

説明型で、とくに気をつけること

  • 正確に書く:用語の定義、研究の結果、数字は、元の資料で確かめる(「一次資料と二次資料」「言葉の定義」)
  • 自分の言葉で書く:資料の文をつなぎ合わせない。まとめるのが課題でも、写すのは剽窃にあたります(「言い換え(パラフレーズ)」)
  • 公平に書く:立場が分かれている内容は、どちらか一方に寄らずに説明する
  • 意見は控えめに:課題が説明を求めているなら、意見は求められた範囲にとどめる。意見を述べるときは、説明と区別して書く(「事実と意見を区別する」)

よくある失敗

失敗直し方
調べたことを、見つけた順に並べている説明の問いと観点を決め、観点ごとに並べ直す
教科書や資料の文をつないでいる原文を閉じて、自分の言葉でまとめる
一つの資料だけにもとづいている複数の資料で確かめる
説明の途中に、自分の感想や意見が混ざる説明と意見を分ける。意見が求められていなければ書かない
結論が「さまざまな考えがあることがわかった」で終わる整理してわかったことを、具体的に書く

「論じなさい」との違いを確かめる

課題文に「あなたの考えを述べなさい」「論じなさい」とあれば、説明に加えて、自分の主張が求められています。その場合は「論証型レポートの書き方」を見てください。どちらか迷ったら、課題文の動詞を確かめ、それでもわからなければ先生に尋ねましょう(「課題に答える」「先生への尋ね方」)。

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