推敲の確認リスト:提出前に見直すこと

書き上げたレポートを、全体から細部へ順に見直すための確認リストです。課題への応答、構成、段落、論証、引用、文と表記、形式の七つの段階で、確かめることをまとめました。

推敲は、全体から細部への順に進めます。最初に誤字を直しても、あとで段落ごと書き直せば、その手間はむだになります。大きなところから順に確かめていきましょう。

書き上げた直後ではなく、できれば一晩おいてから始めるのがこつです。

1. 課題に答えているか

  • 課題文の指示(扱う範囲、すること、根拠の条件)を、一つずつ満たしている
  • 課題文の動詞(説明する・比較する・論じるなど)に合った書き方になっている
  • 序論で、主題から問いを導き、問いをはっきり示している(答えを先取りしていない)
  • 結論が、序論の問いにそのまま答えている(問いの型と答えの型がそろっている)

くわしくは「課題に答える」を見てください。

2. 全体の組み立て

  • 序論・本論・結論の分量のつり合いがとれている
  • 各段落の最初の文だけを順に読んで、全体の筋が通る
  • 同じことを、二か所で書いていない
  • 問いに関係しない内容が混ざっていない
  • 結論が、問いから離れた警句や提言(〜すべきである、私たち一人一人が〜)で終わっていない(「論文の文章と、ほかの文章」)

3. 段落

  • 一つの段落に、一つの主張だけを書いている
  • 段落の最初の文で、その段落の主張を示している
  • 段落の頭の接続の言葉(しかし、さらに など)が、前の段落との関係に合っている

段落の作り方は「パラグラフ・ライティング」に、つなぎ方は「接続の言葉」にまとめてあります。

4. 論証

  • 主張の一つ一つに、理由と根拠がある
  • 一つの例だけで、大きな結論を出していない
  • 相関のデータから、因果を言いすぎていない(「誤謬」の「相関と因果の取り違え」)
  • 反対の立場を、一度は取り上げている
  • 文末の言い切りの強さが、根拠の強さに合っている

「論証」「誤謬」「反論と再反論」も参考にしてください。

5. 引用と参考文献

  • ほかの人の考えやデータを使った所に、すべて出典を示している
  • 自分の言葉でまとめる間接引用を基本にし、直接引用は原文が必要な所だけにしている
  • 直接引用は、原文のとおりに写している
  • 研究を「◯◯大学の研究によると」のような所属や肩書きではなく、著者名と発行年で示している(「引用を生かす」)
  • ほかの文献の図表を、許諾なしにそのまま載せていない(「引用の作法と著作権」)
  • 文献に書かれていないことを、書かれているように示していない
  • 本文で引用した文献が、すべて参考文献の一覧に載っている(その逆も)
  • 参考文献の書き方が、指定の形式でそろっている

6. 文と表記

  • である調(または指定の文体)で統一している
  • 話し言葉(なので、でも、すごく など)が残っていない
  • 強めすぎる言葉(非常に、明らかに など)や決まり文句、出典のない「〜と言われている」がない(「レトリックとの向き合い方」)
  • 長すぎる文を分けている(一文はおよそ60〜80字が目安)
  • 主語と述語がかみ合っている
  • 漢字とかな、数字、英数字の全角と半角、句読点がそろっている
  • 専門用語を、途中で言い換えていない
  • 誤字・脱字がない

文の整え方は「文体と表記」にまとめてあります。

7. 形式

  • 字数の条件を守っている(「程度」なら前後1割、「以内」なら超えず、大きく下回らない)
  • 題名、授業名、氏名、学籍番号など、求められた情報を書いている
  • 体裁(用紙・字下げ・両端揃え・句読点・全角と半角など)が整っている(「文書の体裁」の確認リスト)
  • ファイルの形式とファイル名が、指定に合っている(「提出するファイルの形式」)

エディタで確かめる

このリストの一部は、エディタの機能で確かめられます。

  • 校正:話し言葉、長すぎる文、表記のゆれなどを見つけます(無料。文の長さは、目安の60〜80字よりかなり長い文だけを知らせます)
  • 簡易評価:課題への応答・構成・論証・根拠と引用・文体と表記の五つの観点で、全体を点数で見られます(無料、1日3回まで。文書の設定の「課題・メモ」に課題文や先生の指示を入れておく必要があります)
  • AI 添削:段落ごとに、論理の飛躍や根拠の不足など、直すとよい点を指摘します(「このサービスの AI 添削を生かす」)
  • 直した所の色:添削を受けたときや前の版から、どこを直したかに色が付くので、直し忘れを確かめられます

先生や仲間からコメントをもらったときの直し方は「添削とコメントを生かす」を見てください。機械で見つけられるのは、ここに挙げたことの一部です。最後は声に出して読み、自分の目と耳で確かめてから提出しましょう。

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