提出までの段取り:締切から逆算する
レポートは、書く時間よりも、読む・考える・直す時間のほうが長くかかります。課題を受け取ってから提出するまでの手順と、2週間の課題での日程の例、間に合わないときの考え方です。
レポートの出来は、書き始める前の準備と、書き終えたあとの直しで大きく変わります。締切の前の晩に一気に書くと、どちらの時間もなくなってしまいます。課題を受け取ったら、まず日程を立てましょう。
提出までの七つの手順
- 課題を読み解く:指示と条件を書き出し、レポートの種類を確かめる
- 問いを立てる:答える問いを一文にし、仮の答えを決める。必要な文献が手に入るかも、軽く確かめておく
- 資料を集めて読む:問いに答えるのに必要な文献やデータを探し、要点をメモする
- アウトラインを立てる:問いと答えをつなぐ小さな問いと根拠を、序論・本論・結論に割り当てる
- 下書きを書く:完成度は気にせず、最後まで書き切る(序論は下書きにとどめ、最後に見直す)
- 寝かせて直す:できれば一晩おいてから読み返し、組み立てと文を直す
- 形式を確かめて出す:字数、引用、体裁、ファイルの形式を確かめて提出する
1と2は「課題に答える」、3は「文献の探し方」、4は「アウトライン」、5の序論の扱いは「序論の書き方」、6は「文体と表記」と「推敲の確認リスト」でくわしく紹介しています。書き始める前の道具と体裁の準備は「執筆の準備」と「ページの設定」、7は「文書の体裁」と「提出するファイルの形式」を見てください。
時間の配分の目安
書く作業そのもの(手順5)は、全体の3割ほどと考えておきましょう。
| 手順 | 時間の割合 |
|---|---|
| 課題を読み解く・問いを立てる | 1割 |
| 資料を集めて読む | 3割 |
| アウトラインを立てる | 1割 |
| 下書きを書く | 3割 |
| 寝かせて直す・形式を確かめる | 2割 |
はじめのうちは、資料を読む時間が思ったより長くかかります。読み終わらないうちに締切が近づいたら、問いを狭めることも考えてください。
2週間の課題での日程の例
授業で2週間後が締切の課題が出たときの例です。
| 日 | すること |
|---|---|
| 1日目 | 課題文を読み、指示と条件を書き出す。わからない点は次の授業で質問する |
| 2〜3日目 | 問いを一文にし、仮の答えを書く。図書館や文献データベースで資料を探す |
| 4〜7日目 | 資料を読み、使えそうな箇所を出典とともにメモする |
| 8日目 | アウトラインを立てる |
| 9〜11日目 | 下書きを最後まで書く |
| 12日目 | 一晩おいてから読み返し、組み立てを直す |
| 13日目 | 文や表記を直し、引用と参考文献・形式を確かめて、提出用のファイルを作り、提出する |
| 14日目(締切) | 予備日。システムの不具合や、思わぬ直しに備える |
締切の当日に予定を入れないのがこつです。提出のシステムが混み合ったり、ファイルの形式で手間取ったりすることもあるため、締切の前日か当日の早いうちに出しておきましょう。
下書きは完璧でなくてよい
下書きの段階で一文ずつ磨こうとすると、なかなか先へ進めません。言い回しが思いつかないところや、例がまだ見つからないところは、「(ここに例を入れる)」のように印を残して、まず最後まで書き切ります。全体ができてから直すほうが、結局は早く仕上がります。
エディタでは、下書きの途中でも保存して版を残せます。直す前の版に戻ることもできるので、思い切って書き直してください。
寝かせると見えるもの
書き上げた直後は、自分の文章の欠点が見えにくいものです。一晩おくと、
- 序論と結論がずれている
- 同じことを二度書いている
- 理由が抜けて、話が飛んでいる
といった点に気づきやすくなります。声に出して読むのも効果があります。読みにくいところは、たいてい文が長すぎるか、主語と述語がかみ合っていません。
間に合わないと思ったら
日程がずれ込んだら、次の順で考えます。
- 問いを狭める:扱う範囲を小さくし、そのぶん深く書く
- 直す範囲を絞る:序論と結論、各段落の最初の文を優先して整える
- 早めに相談する:どうしても無理なときは、締切の前に担当の先生に相談する
締切を過ぎてから連絡するより、前に相談するほうが、対応してもらえる可能性はずっと高くなります。